スターポリプを美しい状態で楽しむコツ 開かない原因を知ろう

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スターポリプは非常に丈夫なソフトコーラルとして知られています。
それでいて芝生のように美しく、上手に飼育すれば水槽内のアクセントにもなります。

しかしスターポリプは気分屋です。
昨日まできれいに開いていたポリプが急に開かなくなったり、ショップで購入したものの何日もそのまま開かないことも多いサンゴです。

今回はスターポリプの上手な飼育方法と、ポリプが開かない原因と対策を記しています。

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ポリプが開かない原因

導入直後である

購入して水合わせをしたからといって、ポリプが開いてくれるわけではありません。
基本的にスターポリプは導入後、数日間はポリプが開かないことがほとんど。中には1ヶ月近く開かない個体もあります。

ポリプが開くまで気長に待つ。

活着していない

多くの場合、スターポリプはライブロックに活着させるかと思います。
導入後しばらくはスターポリプ自ら活着することはありません。次第に環境になれた頃に活着し、ポリプが開き始めます。

しかし活着するのが遅い場合は、ポリプが開くことも遅くなりがちです。
人間も枕が変わると寝つきが悪くなりますよね?これと同じことです。

活着させる方法は以下のものが主流です。

  • ひも(釣り糸やタコ糸など)でライブロックに固定する
  • ライブロックの表面の凸凹にうまく挟んでみる
  • サンゴ専用のボンドを使う

ボンドで固定する場合は専用のものを必ず使用してください。


大量に使用するものではないので最少の20gで大丈夫です。

スターポリプの共肉とライブロックの水分をティッシュ等で拭いてから貼りあわせてください。(わずかの時間なら空気中で行っても大丈夫!)

ライブロックを水槽内に戻すと、海水に反応してボンドが硬化し始めます。
すぐに固定できるので大変便利なアイテムです。

ボンドを使用しないなら、2週間ほど様子を見てください。

導入後、すぐに活着するように工夫を。

水流が直接あたっている

スターポリプを上手に飼育するポイントの一つが【水流】です。
自然の海中は潮の流れや波があり、常に水流が発生しています。飼育下においては水流ポンプ等を使用して複雑な水流を作り出すことが理想です。

ただし!
スターポリプに水流ポンプからの強い水流を直接あてないようにしてください。

水流ポンプからの水流は一旦、水槽面にあててください。跳ね返ったやわらかい水流で十分です。
ポリプが全開になった時、「風にそよぐようなイメージ」になるようにしましょう。

あくまでも水流は、スターポリプの表面ケアのためと考えてください。

水流ポンプの水流は直接あてないこと。

コケが生えている・ゴミが溜まっている

今まで開いていたのに、急に開かなくなった原因の一つがコレです。
間接的な水流がまったくあたらない場所に配置した場合、スターポリプの表面にエサやフン、デトリタスが溜まりやすくなります。

そればかりか茶ゴケがポリプに付いてしまうことも頻発します。
やわらかい間接的な水流はコケほ発生を抑え、デトリタスや底砂が溜まることを防いでくれます。

コケが発生している場合はやわらかい歯ブラシで落としてください。
もちろん力まないように!指で擦るだけで取れることもあります。

デトリタスや底砂が溜まっていたらスポイトを使って吹き飛ばすのがベスト。
下手に触れてしまうと、ますますポリプが開きにくくなります。

表面は常にキレイにしておくこと。

生体の影響

スターポリプに寄生する生物はヒラムシやウミウシが知られています。
発見したら即、駆除してください。

ヤドカリはスターポリプを食べるわけではありませんが、スターポリプを刈り取ってしまうことがあります。

ウニやコケ取り生物兵器のシッタカ貝やマガキも要注意。
ポリプに発生したコケを食べてくれますが、同時にポリプを傷付けることも多いのです。

ヒトデは危険です。ヒトデはサンゴを好んで食べますので導入しない方が無難です。

ハゼは底砂を撒き散らすことがあり、スターポリプの表面に砂が溜まることでポリプが開かなくなることがあります。

普段から生体の動きに注意すること

光量不足

スターポリプはソフトコーラルなので光合成によって成長します。
飼育下においては照明が消えるとポリプを閉じてしまいます。

しかし、照明が点灯しているにもかかわらずポリプが開かないことがあります。
海水飼育では海のイメージなのか青白の蛍光灯やLEDを使用することが多いもの。
メタリックグリーンのポリプは青白球の照明によって一層美しくなります。

ただ光合成には赤色球の波長が必要です。
だからといって神経質になる必要はありません。高価なメタハラを購入する必要もありません。

ライブロックや他のサンゴの陰に配置している場合は、光が届きにくくなっていることが考えられます。

配置場所の光の届き具合を確認してみること

水質の悪化

スターポリプはサンゴのなかでも水質の悪化にはそれなりの耐性があります。
水換えをサボったからといって調子を崩すことは少ないでしょう。

ただし、「少ない」とは言っても限度があります。
試薬で水質を測定してみましたか?

アンモニアや亜硝酸塩が検出されるようでは問題外。
そもそもアンモニアは生体にとって死に直結する有害なものです。

最も考えられるのは硝酸塩の蓄積です。
硝酸塩を低く抑えるには水換えが一番。それでも毎日のように水換えするのは難しいでしょう。
そんなときは以前紹介したAZ-NO3などの添加剤を使用してください。

【硝酸塩の蓄積】⇒【茶ゴケの発生】⇒【ポリプに茶ゴケ発生】という流れを断ち切りましょう。

微量元素の不足

スターポリプが美しく元気に育つためには、微量元素を添加するのが良いでしょう。
中には人工海水に含まれるものもありますが、時間の経過とともに消滅してしまいます。

具体的にはヨウ素、ストロンチウム、マグネシウム、カルシウム等です。

パープルアップは石灰藻を増やしつつ、スターポリプに必要な元素を含んでいるのでオススメです。

人工海水では補うことができないものは添加を。

まとめ

いかがだったでしょうか?
導入直後にポリプが開かないのはよくあることです。
スターポリプが水質や環境に慣れるのを待ちましょう。

急に開かなくなった場合は飼育環境の悪化を疑いましょう。悪環境でも育つのがスターポリプの強みである以上、原因を特定し対処しなければ他の生体へも影響が出てしまいます。

スターポリプが開かない原因と対策を知って、素敵なマリンアクアライフを!

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