カバーとタイトルのインパクトに惹かれて購入してみました。
果たして貧乏から脱出できる内容なのでしょうか?
タカ大丸さんとは?
著者のタカ大丸さん、英語とスペイン語を操る翻訳者さんとのこと。
高校卒業後に1年半の肉体労働で貯金してアメリカに渡って政治学を学んだガッツ溢れる人。(たぶん)
『ジョコビッチの生まれ変わる食事』を翻訳された方でもあります。
イスラエルの大学でも交換留学生として学ばれたそうで、卒業後はさまざまな経験されたのち翻訳者になられたそうです。
マニュアル本ではない
約380ページにおよぶボリュームです。
タイトルに『マニュアル』と書かれているからといって、小遣い稼ぎや副業ネタが載っているわけではありません。
【貧乏から抜け出す方法 5】
まずはメルカリで1000円稼いでみよう
という部分はありますが、内容は貧乏から脱するためにまずは不用品を片っ端からメルカリで売るという内容。

うーん。。。
この本の構成
本書の構成は以下のようになっています。
1章:基本スキル編
2章:DV家庭脱出編
3章:職選び編
4章:語学力アップ編
5章:未来予測編
6章:トラウマ脱出編
7章:稼ぎ続ける人の習慣編
2章や4章、6章を見ればマニュアル本でないことがわかるかと思います。
著者の体験記の部分なのでどちらかと言えばエッセイになるかと思います。
著者は翻訳者なので4章で語学力について取り上げています。
しかしながら、【まえがき】で
翻訳業は貧困脱出において最悪の手段・職業である。
と書いています。
先ほど紹介した『ジョコビッチの生まれ変わる食事』は10万部以上のベストセラーとなったけど、印税はかなり少なかったようです。
翻訳者には「印税は必ず著者と分けなければならない」という悲しい宿命があり
とのこと。
ゴミを漁る
私が最も惹き付けられたのはこの部分。
【貧乏から抜け出す方法 2】
まかないがつく店でバイトせよ。どうしても追い詰められたら、ゴミを漁れ
バイト先のコンビニで出たエクレアやおにぎりといった廃棄される食べ物を、監視カメラに注意しながら食べたというエピソードです。
この部分こそがこの本の【核】のような気がします。
圧倒的なリアリティで描写される、熱を持った重いエピソード。そんな底辺から成り上がることを決意する経緯。
ぜひ読んでみてください。
貧困は世界的な疾病
著者は
(貧困は)いつか撲滅しなければならない世界的な疾病
と書いています。
それは貧困は圧倒的なハンディだからです。
こういった点はあまりこのテの本では書かれていないので新鮮です。幼少期から貧困の真っ只中にいた著者だからこそ書ける脱出マニュアルといえるでしょう。
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